
漏電ブレーカーが落ちる原因は?復旧方法と自分でできる安全チェックを解説
突然の停電は、誰でも驚くものです。漏電ではないか、高額な修理費用がかかるのではないかと、不安や焦りを感じるかもしれません。
実は、漏電ブレーカーが落ちたのは、家を守るための安全機能が正常に働いた証拠です。でも、原因を特定し、安全に復旧させるためには、正しい知識と手順が必要です。
この記事では、漏電ブレーカーが落ちた時の「今すぐやるべきこと」から、自分でできる応急処置、危険なケースの判断基準、そして信頼できる業者に安心して依頼するまでの全てを分かりやすく丁寧に解説します。
この記事を読み終える頃には不安を解消し、問題解決への確かな一歩を踏み出せるはずです。
この記事のポイントは?
漏電ブレーカーが落ちる原因
漏電ブレーカーが落ちると、家中の電気が消え、大きな不安に襲われるでしょう。しかし、ブレーカーの仕組みを理解することが、冷静な対処への第一歩となります。
ご自宅の分電盤には、主に3種類のブレーカーが設置されています。それぞれ異なる役割を担っているため、どれが落ちたかを見分けることが、トラブルの原因を特定する上で大切です。
配線や絶縁体の劣化
電線は、銅線が電気を通さない素材(絶縁体)で覆われています。しかし、長年の使用や無理な使い方(コードを挟む、重いものを乗せるなど)でこの絶縁体が傷つくと、電気が漏れ出してしまうことがあります。
特に古い建物では、配線の経年劣化による漏電リスクが高まります。また、細い電線コードの使用や結束バンドで束ねたままの使用も、発熱による絶縁体の損傷を招き、漏電につながる恐れがあります。
水濡れや湿気
水は電気を通しやすいため、家電製品やコンセントが水に濡れると漏電を引き起こす可能性が高まります。
梅雨時期の雨漏りや、エアコンの結露、あるいはキッチンや洗面所といった水回りの家電から水が浸入することも原因になります。湿気が多い環境で電化製品を使用すること自体も漏電の原因になり得ます。
ホコリや動物
コンセントの隙間にホコリが溜まり、空気中の湿気を吸い込むことで電気が流れ、発火するトラッキング現象が起きることがあります。この現象は、プラグとコンセントの間に溜まったホコリが湿気で電流を通し、発火に至るものです。
特に湿度の高い梅雨から秋にかけての時期に発生しやすいため、日頃からコンセント周りの清掃を心がけましょう。また、ネズミなどの小動物が配線をかじって銅線がむき出しになり、漏電を引き起こすケースも稀ではありません。
漏電ブレーカー自体の故障
特に何もしていないのに、頻繁にブレーカーが落ちるという場合は、ブレーカー本体が寿命を迎えている可能性があります。
漏電ブレーカーの寿命は一般的に10年から15年と言われています。耐用年数を過ぎると、電気ノイズに弱くなったり、落雷などの影響で誤作動を起こしたりするケースが増えます。
3つのブレーカーの役割と見分け方
ご自宅の分電盤には、主に以下の3種類のブレーカーが設置されています。
- 漏電ブレーカー
- アンペアブレーカー
- 安全ブレーカー
それぞれ異なる役割を担っているため、どれが落ちたかを見分けることが、トラブルの原因を特定する上で非常に大切です。
漏電ブレーカー
家屋内のどこかで漏電が発生したときに、すべての電気を遮断するブレーカーです。分電盤の中央にあり、テストボタンが付いているのが特徴です。
これらのブレーカーの役割を理解することは、トラブルに直面した際の対応方針を立てる上で重要です。突然の停電が、電気の使いすぎによるものなのか、それともより注意が必要な漏電によるものなのかを判断できます。
アンペアブレーカー
電力会社との契約アンペア数を超えて、家全体の電気が使いすぎたときに落ちるブレーカーです。通常、分電盤の左端にあり、比較的大きなスイッチになっています。
安全ブレーカー
各部屋や特定の家電(キッチン、エアコンなど)ごとに分かれた回路の電気が使いすぎたときや、ショート(短絡)が起きたときに落ちます。分電盤に並んでいる小さなスイッチがこれにあたります。
漏電ブレーカーが落ちた時の正しい対処法
漏電ブレーカーが落ちてしまった時、どうにかして電気を戻したいと焦ってしまいます。しかし、大切なのは安全に、そして冷静に対処することです。
むやみにブレーカーを上げ下げする前に、まずは原因を特定する手順を踏むことが重要です。
分電盤を使った「漏電箇所特定」のDIY診断
まずは、家中の電気を一度リセットし、どこで漏電が起きているのかを特定する「DIY診断」を行ってみましょう。
この手順を正しく行うことで、どの部屋で、どの家電が原因になっているのかを絞り込むことができ、後で業者に依頼する際に役立ちます。
1:すべてのブレーカーを「切」にする
感電防止のため、まず分電盤にあるすべてのブレーカー(漏電ブレーカー、アンペアブレーカー、安全ブレーカー)のスイッチを下に下げ、「切」の状態にしてください。
この時、つまみが中途半端な位置で止まっているものも含め、完全に下げきることがポイントです。
2:アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にする
次に、分電盤の左端にあるアンペアブレーカーと、中央にある漏電ブレーカーのスイッチを「入」の状態に戻します。
復旧ボタンがついているタイプであれば、まずボタンを押し、その後つまみを上げてみましょう。
3:安全ブレーカーをひとつずつ「入」にしていく
ここからが診断の鍵となります。並んでいる小さな安全ブレーカーを、1つずつゆっくりと「入」にしていってください。
4:漏電箇所を特定する
安全ブレーカーを上げた瞬間に、また漏電ブレーカーが「切」になった場合、その上げた安全ブレーカーが担当する回路で漏電が起きている可能性が高いです。
その安全ブレーカーは「切」のままにしておきましょう。
5:さらなる原因家電の絞り込み
DIY診断で特定の回路が漏電していると分かった場合、その回路に繋がっている家電が原因かもしれません。
以下の手順でさらに原因を絞り込むことができます。
- 漏電が特定された回路の安全ブレーカーを「切」にする
- その回路のコンセントに繋がっている家電製品のプラグをすべて抜く
※感電を防ぐため、この作業は必ずブレーカーが切れた状態で行ってください。 - 漏電ブレーカーと、その他の安全ブレーカーをすべて「入」にする
- 原因を特定したい安全ブレーカーを「入」にする
- 家電製品のプラグを1つずつコンセントに挿し直す
- プラグを挿した瞬間に漏電ブレーカーが落ちたら、その家電が原因です
この手順で原因となる家電が見つかった場合は、その家電の使用を中止し、修理または買い替えを検討しましょう。
ただし、家電を抜いてもブレーカーが落ちる場合は、配線そのものが原因である可能性が高いです。
6:残りの回路の電気を復旧させる
問題の回路を特定できたら、それ以外の安全ブレーカーはすべて「入」に戻してください。これで、漏電していない場所の電気は使えるようになります。
応急処置としては完了ですが、漏電している回路は使用せず、修理を専門業者に依頼しましょう。
感電や火災のリスクを避けるための注意点
漏電は人命に関わる重大な事故につながることがあります。
以下の点に心当たりがないか、作業を始める前に必ず確認してください。
濡れた手で触らない
水は電気を通しやすく、感電のリスクを高めます。
分電盤や家電のプラグが濡れていないか、必ず確認してください。作業時はゴム手袋をはめることで、より安全に作業できます。
むやみにブレーカーを上げ下げしない
原因が特定できていない状態で何度もブレーカーを上げ下げすると、配線に負担をかけ、最悪の場合、火災の原因になることもあります。
焦げ臭いや異音がしないか確認する
焦げ臭いにおいや、異常な音がする場合は、配線や家電がすでにショートしている可能性があります。
すぐに専門家へ連絡し、決して自分で触らないでください。ブレーカーが熱を持っている場合も同様です。
自分で修理しようとしない
漏電箇所の修理や配線の見直しは、国家資格である電気工事士の資格を持つ専門家でなければ行えません。安易な自己修理は感電や火災の危険があるため、絶対に行わないでください。
漏電トラブルを未然に防ぐ!今からできる予防策
突然の停電という事態を避けるためには、日頃からの小さな心がけが大切です。
漏電を未然に防ぐために、今日からできる具体的な予防策を5つ説明します。
コードや配線の正しい使い方
電化製品のコードは、無理な力が加わることで内部の絶縁体が損傷し、漏電の原因となることがあります。
コードや配線を使用する際は、以下の点を守りましょう。
- コンセントからプラグを抜く際は、必ずコードではなくプラグ部分を持って引き抜くようにする
- コードを家具の下敷きにしたり、無理に小さく折り曲げたり、結んだりしない
- 断線や被覆の剥がれがあるコードは使用しない
水回りでの電気製品の使用方法とアース線の接続
水は電気を通しやすいため、水回りの家電製品は特に注意が必要です。
水濡れが想定される場所(キッチン、洗面所など)では、コンセントカバーを取り付けてみましょう。
洗濯機や冷蔵庫など、水回りや湿気の多い場所で使用する家電製品には、感電を予防するためのアース線が付いています。アース線を接続するようにしましょう。万が一漏電が発生しても、電流を地面に逃がしてくれる役割があります。
分電盤とコンセント周りの清掃・点検
ホコリや湿気は、漏電や火災のリスクを高めます。
コンセントに溜まったホコリは、定期的に掃除しましょう。ホコリが湿気を吸って電流が流れる「トラッキング現象」を防ぐことができます。
また、分電盤の周辺もこまめに換気や掃除を行い、高温多湿な環境を避けることが大切です。コンセントが緩んでいたり、焦げ付いていたりする場合は、専門の業者に点検を依頼してください。
ブレーカーの定期点検と交換時期
ブレーカーも家電製品と同様に寿命があります。
一般的なブレーカーの寿命は10年から15年程度です。設置から10年以上経過している場合は、一度点検を検討しましょう。
ブレーカーが頻繁に落ちる、異音や焦げ臭いにおいがする、熱を持っているなどの異常を感じた場合は、寿命が来ているサインかもしれません。早めの交換が望ましいです。
電気製品の正しい使い方と見直し
電気の使い方も、ブレーカーが落ちる原因と密接に関わっています。
消費電力の大きい家電(ドライヤー、電子レンジ、エアコンなど)を同時に使用することは避け、使うタイミングをずらす工夫をしましょう。
また、複数の家電を一つのコンセントに接続する「タコ足配線」は、過負荷や発熱、ショートの原因となるため、絶対に行わないでください。
プロにブレーカーの修理を依頼するタイミングと判断基準
自分で漏電箇所が特定できなかったり、特定の回路を「切」にしても改善しなかったりする場合は、配線そのものやブレーカーの故障など、専門家でなければ解決できない問題が潜んでいる可能性があります。
専門業者にブレーカーの修理を依頼するタイミングと判断基準について詳しく解説します。
専門業者に依頼すべき症状
DIY診断で原因を特定できたとしても、根本的な解決のためには修理が必要です。
特に以下のケースは、すぐに専門家への相談を推奨します。
- 漏電箇所が特定できない
家中のブレーカーを操作しても原因が分からない場合、床下や壁内の見えない場所で漏電が起きている可能性があります。 - 特定の回路を「切」にしても復旧しない
ブレーカー本体の故障や、より深刻な配線トラブルが考えられます。 - 築年数が古い建物
配線が劣化している可能性が高く、複数の箇所で漏電が起きていることもあります。 - 何度も同じ場所でトラブルが起きる
応急処置をしてもトラブルが再発する場合、根本的な原因が解決されていない証拠です。
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費用はいくらかかる?漏電調査・修理の料金相場と内訳
「修理にいくらかかるか分からない」という不安は、多くの方が抱える悩みです。しかし、漏電修理の料金は大きく分けていくつかの要素で構成されており、内訳を知ることで適正価格かどうかを判断する材料になります。
漏電調査・修理の料金相場について詳しく解説します。
漏電修理の費用相場
漏電修理の料金は、以下で構成されるのが一般的です。
- 出張費
- 調査費
- 修理費用
- 部品代
それぞれの相場は以下の通りです。
項目 | 費用相場 | 概要 |
---|---|---|
出張費 | ¥3,000〜10,000 | 業者が現場に駆けつけるための費用。
無料の業者もあります。夜間や休日の対応は追加料金が発生する場合が多いです。 |
調査費 | ¥7,000〜30,000 | 漏電箇所の特定作業にかかる費用。
原因がすぐに特定できれば安価です。漏電調査を専門とする業者であれば、比較的安価な料金設定の場合が多いです。 |
修理費用 | ¥3,000〜25,000 | コンセント交換や配線修理など、具体的な作業にかかる費用。
具体的な内訳として、コンセント・スイッチ交換が¥3,000〜¥7,000、配線修理が¥3,000〜¥5,000、ブレーカー交換が¥20,000〜¥25,000程度が目安です。 |
部品代 | ¥3,000〜 | 交換が必要なブレーカーやコンセントなどの本体費用。
ブレーカー本体の費用は種類や性能によって異なります。 |
上記はあくまで目安です。夜間や休日の対応、現場の状況、ブレーカーの種類によって費用は変動します。
また、極端に安い広告は、調査費用のみの記載であったり、後から高額な追加費用を請求されたりするトラブル事例も報告されています。見積もりの内訳を必ず確認し、不明な点は質問することが大切です。
漏電修理・調査費用を少しでも抑えるためのヒント
急な出費は避けたいものですよね。少しでも費用を抑えるために、以下のポイントを参考にしてみてください。
相見積もりは必須
最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金だけでなくサービス内容や対応も比較しましょう。同じ条件で見積もりを依頼することで、コストパフォーマンスの高い業者を選ぶことができます。
割引やキャンペーンの活用
多くの業者は、新規顧客獲得のために初回限定割引や期間限定キャンペーンを実施しています。業者のウェブサイトやチラシをチェックしてみるのも良いでしょう。
火災保険の利用
漏電による火災や、家電・設備の損壊が発生した場合、ご加入の火災保険の「電気的・機械的事故特約」などで修理費用が補償される可能性があります。
ただし、保険会社や契約内容によって適用範囲が異なるため、まずはご加入の保険会社に相談することが重要です。
悪質業者に騙されない!信頼できる電気工事会社の選び方
漏電トラブルという緊急事態は、悪質業者がつけ込みやすいタイミングです。不安を煽り、高額な請求をすることがあります。
業者選びのチェック項目
安心して修理を任せるために、以下のチェックポイントを参考に、信頼できる業者を見極めましょう。
チェックポイント | 悪質業者の特徴 | 優良業者の特徴 |
---|---|---|
見積もり | 「工事一式」など内容が不透明追加費用について明確な説明がない | 項目ごとに詳細な内訳を提示追加費用が発生する可能性について丁寧に説明 |
対応姿勢 | 契約を急がせる、不安を煽る現場調査をせずに見積もりを出す | 迅速かつ丁寧に対応し、疑問に答える必ず現地調査を行ってから見積もりを出す |
資格・実績 | 資格の有無を明記しない具体的な施工事例がない | 国家資格「電気工事士」を保有している豊富な施工実績や顧客の声がある |
アフターフォロー | アフターサービスや保証について言及しない | 工事後の保証や定期点検など、アフターフォローが充実している |
業者選びの最重要ポイントは「相見積もり」
悪質業者を回避し、最も適正な価格とサービスを見つけるためには、必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが不可欠です。
見積もりを依頼する際は、「見積もりは無料ですか?」「出張費はかかりますか?」など、遠慮なく質問して対応を比較しましょう。誠実な業者は、質問に対して明確かつ丁寧に回答してくれるはずです。
プロの専門家を選ぶ理由:国家資格と確かな技術
「DIY診断で原因がわかったから、自分で修理しても大丈夫かな?」と考える方もいるかもしれません。しかし、電気工事は危険な作業であり、法律によって資格者以外が行うことが厳しく禁じられています。
プロの専門家を選ぶ理由について詳しく解説します。
電気工事士の資格とは?
電気工事を行うためには、国が定めた「電気工事士」の国家資格が必要です。電気工事士には「第一種」と「第二種」の2種類があり、それぞれ作業できる範囲が異なります。
第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な店舗など、600ボルト以下の電気設備工事を行うことができます。私たちが生活する上で関わるほとんどの電気設備がこの範囲に含まれます。
第一種電気工事士は第二種の範囲に加え、最大500キロワット未満の工場やビル、病院といった大規模な電気設備工事を行うことができます。
このように、電気工事は専門的な知識と技術が求められるため、資格を持ったプロフェッショナルでなければ安全に作業することはできません。
なぜ無資格での作業は危険なのか?
専門家による作業が必要な理由は、単に法律で定められているからだけではありません。無資格で電気工事を行うことには、以下のような重大なリスクが伴います。
- 感電の危険
漏電している箇所を正確に判断できず、触れてしまえば感電する危険があります。 - 火災の危険
不適切な修理や配線を行うとショートや過熱を引き起こし、火災の原因となる可能性があります。 - 根本原因の未解決
一時的に電気が復旧しても根本的な原因が解決されていないため、トラブルが再発したり、さらに深刻な事態を招いたりすることがあります。
安心・安全な電気環境は、プロの確かな技術があってこそ成り立ちます。漏電の兆候を感じたら、自己判断で危険な作業をせず、必ず専門の電気工事業者に相談してください。
業者に依頼する際の流れ
信頼できる業者を選んだら、次は業者への依頼です。ここでは、業者に依頼する流れを分かりやすく解説します。
依頼から修理完了までの具体的な流れ
安心して依頼を進めるために、一般的な電気工事の流れを把握しておきましょう。
step1:問い合わせ
電話や問い合わせフォームで、漏電ブレーカーが落ちた状況を説明します。
step2:現場調査・見積もり
専門家が現場に駆けつけ、漏電箇所の特定と原因調査を行い、修理方法と費用を提示します。この時点で、詳細な見積もり内容を確認し、疑問点を解消しておくことが重要です。
step3:契約・工事
見積もりに納得したら契約を結び、速やかに工事を開始します。
step4:支払い・引き渡し
工事完了後、問題がないか確認し、支払いを行います。多くの優良業者は、工事後の保証やアフターフォローについても説明してくれます。
賃貸物件に住んでいる場合はどうする?
賃貸物件で漏電トラブルが起きた場合、まずは自分でできる応急処置(分電盤のリセット手順)を試み、解決しない場合は大家さんや賃貸管理会社に連絡してください。
配線や分電盤の修理は建物の所有者の責任となることが多いため、無断で業者に依頼すると費用を自己負担しなければならない可能性があります。
まとめ
漏電ブレーカーが落ちるというトラブルは、予期せぬ停電で大きな不安を伴います。
しかし、まずはご自身の安全を第一に、この記事でご紹介したDIY診断を試してください。多くの場合、これにより原因を特定し、一時的にでも電気を復旧させることが可能です。
もしご自身で解決できない場合でも、慌てる必要はありません。大切なのは、この記事を参考にして、信頼できる専門家を賢く選ぶことです。複数の業者から見積もりを取ることで、透明性のある料金と確かな技術を持った業者にたどり着くことができるでしょう。
漏電の兆候は、家が発している「SOS」かもしれません。このトラブルをきっかけに、専門家の力も借りながら、安心して電気が使える安全な暮らしを改めて手に入れてください。
よくある質問
漏電ブレーカーが落ちたとき、賃貸物件の場合はどうすればいいですか?
まずは、自分でできる応急処置(分電盤のリセット手順)を試し、漏電している回路を特定してください。その後、速やかに大家さんまたは賃貸管理会社に連絡しましょう。
建物の配線や設備の修理は所有者(貸主)の責任となることが多いため、費用負担について相談が必要です。無断で業者に依頼すると、修理費用を自己負担する可能性があるので注意が必要です。
漏電していないのにブレーカーが落ちることはありますか?
あります。主な原因は、ブレーカー自体の寿命や故障による誤作動です。ブレーカーの耐用年数は約10〜15年と言われており、長年使用していると経年劣化で機能が低下します。
特に何もしていないのにブレーカーが頻繁に落ちる場合は、専門の電気工事業者に点検を依頼することをおすすめします。
漏電修理の費用は火災保険でカバーできますか?
漏電による火災や、家電・設備の損壊が発生した場合、火災保険の「電気的・機械的事故特約」などで修理費用が補償される可能性があります。
ただし、保険会社や契約内容によって適用範囲が異なるため、まずはご加入の保険会社に問い合わせて確認することが重要です。自己判断で修理を進める前に、保険会社に相談することをおすすめします。
漏電ブレーカーが落ちる回数が多いのですが、放置しても大丈夫でしょうか?
放置は絶対にやめてください。漏電が起きているにもかかわらず放置すると、感電や火災といった重大な事故に繋がる危険があります。
また、ブレーカーの誤作動であっても、頻繁に落ちる場合はブレーカー自体の劣化や故障が疑われます。いずれにしても、専門家による早めの点検と修理が必要です。